ガス給湯器と電気給湯器の仕組みや違いとは?詳しく解説

給湯器によってあたたかいお湯を使用でき、暖房を利用できますが、どういった仕組みになっているのかご存じの方は少ないのではないでしょうか。また給湯器にはガスと電気の2種類が存在しており、それぞれ特徴があるのです。そこで今回は給湯器の仕組みや、ガスと電気の違いについてご紹介いたします。

1. ガス給湯器の仕組み

多くのガス給湯器は、直圧式とも呼ばれています。その仕組みですが給湯器内には配管がとおしてあり、その配管を水道からの水が流れることになるのです。その配管に対してガスを使って燃焼している火が熱を加えることによって、最終的にお湯となって給湯器の蛇口からお湯が出ます。給湯器にはセンサーが取りつけられていますので、水道からの水が給湯器内に入った時点で自動的に着火するようになっています。給湯器内の配管に関しては、人間の腸のように何重にも張り巡らされているので、熱せられる時間が長くなるように設計されているのです。

メリットとしては仕組みが非常にシンプルなため、給湯器自体のサイズが小さくて済むことがまずあげられます。また給湯器内にお湯を貯めないことで、湯切れを起こしません。いつでも使いたいときに使用できるのです。ただしはじめのうちは着火したばかりになるので、お湯が出るまでに少し時間がかかってしまいます。

ガス給湯器には、サイズバリエーションがいくつか存在しています。ひとり暮らしにぴったりなサイズが10号ですが、この号数は1分間に『水温+25度』のお湯を出せる能力を表しているのです。たとえば10号ですと、水温が17度だった場合に1分間で42度のお湯を10リットル出せることになります。10号の後は16号・20号と大きくなっていき、大家族向けのサイズで28号となるのです。

2. 電気給湯器の仕組み

設備の進化によって、ガス給湯器は現在ほとんどの家庭で使用されなくなりました。しかし電気給湯機に関しては、まだ現役として使用されている家庭も多くあります。そういった電気給湯器ですが、貯湯式と呼ばれてもいます。その名のとおりお湯を貯めておく仕組みとなっており、必要になった際にそこから使用することになるのです。

具体的な仕組みとしては、まず貯湯タンクに水を貯めるところからはじまります。タンクの下には電気によって熱せられるヒーターが配置されていますので、電気の力で水をあたためます。貯湯タンクは断熱効果に優れていますので、一度温められたお湯はそう簡単に温度が下がらないようになっているのです。そして必要になった際に蛇口をひねると、貯湯タンク内のお湯が出てくるのです。タンク内のお湯が一定量を下回り、タンクの温度が下がった場合には自動的にあたためなおす仕組みとなっています。

電気給湯器が水をヒーターであたためる際の電力ですが、基本的には深夜の料金が低い時間帯に行われるようになっています。そのため最低限の電気代で、お湯をあたためられるのです。構造自体が非常に簡単なので、故障しにくいという点もメリットといえるでしょう。ただし一度に大量のお湯を使う場合には、タンクの容量次第ではお湯が不足してしまう恐れがあります。

3. 石油給湯器の仕組み

石油給湯器はまたの名を『温水ボイラー』といいます。家庭用の小型ボイラーのことで、寒冷地などの大量にお湯を使うことがある地域で、とくに需要が高い給湯器となっているのです。その理由としてはガスや電気の給湯器に比べてランニングコストが低いからで、大量の水をあたためる必要がある場合にとくに真価を発揮します。デメリットとしては灯油を使用して水をあたためることになりますので、原油価格の変動による影響を受けやすいという点といえるでしょう。

ガスや電気と同様に、石油給湯器に関しても直圧式と貯湯式の2タイプが存在しています。いずれにしても石油を使ってバーナーに着火し、直火で水をあたためますので仕組みとしては大きな違いはないといえるでしょう。バーナーでの直火は非常に火力が高いので、大量の水でもすぐにあたためられることも特徴のひとつです。

ほかの給湯器にはありませんが、石油給湯器では原料切れの可能性があることも特徴です。ガスや電気の場合使用者はとくに気にすることなく燃料が自動で供給されますが、石油給湯器では燃料タンクに灯油を補充するのは使用者の役目となります。そのためついうっかり燃料不足になってしまうと、補給するまでの間お湯を使用できなくなってしまう恐れがあるのです。それと同時に灯油を貯めておくための燃料タンクも存在しますので、その設置スペースが必要になります。

4. 給湯器の注意点

今回ご紹介した3種類の給湯器にも、寿命が存在します。いきなり故障してしまった場合は仕方ありませんが、なんらかの前兆が見受けられた場合には早めの交換をしておかなければ、いざというときに困ってしまうことでしょう。ガス給湯器ですと約12年が寿命といわれていますが、使用頻度などによっても前後しますので、あくまでも目安と捉えるとよいでしょう。

これまでにくらべてお湯になるまでの時間が長くなった、お湯の使用量は変わっていないにもかかわらずガスや電気代が高くなった場合は、故障の前兆と捉えて間違いありません。故障時期としては使用頻度が高くなる秋~冬の時期が多い傾向にありますが、その時期は取替業者の繁忙期でもありますので、少し前の時期に交換を済ませましょう。

5. まとめ


給湯器があることでいつでもすぐにお湯を使えるうえに、冬の寒い時期を快適に過ごせます。仕組みがわかるとその便利さを、より感じられるのではないでしょうか。床暖房など給湯器の設置をご検討中でしたら、ぜひとも「株式会社サニークラフト」にご相談ください。